こんにちは。腸セラピーサロンDieNatur小椎尾です。
今日はよく話題にあがるお腹と冷えの話をしたいと思います。
施術のときにお腹に触れると、
「え、そんなに冷たいですか?」と驚かれることがあります。
ご本人は、冷えている自覚がないことも多いのです。
手足の冷えは気づいても、お腹の奥の冷えは、意外と見えにくい。
そして、こんなやり取りになることがあります。
「病院では、特に異常はないと言われたんです」
「でも、なんとなく調子が出なくて……」
今日は、この「検査では異常なし、でもなんとなく不調」の正体を、
お腹という切り口から見ていきます。
西洋医学の見方——「異常」は数値で決まる
西洋医学では、体の状態を主に数値や画像で判断します。
血液検査、エコー、内視鏡。
そこに基準値を超える異常がなければ、「問題なし」と診断されます。
これはとても大切な考え方です。
病気を早く見つけ、はっきり治療するためには欠かせません。
ただ、この見方には「境界」があります。
数値に表れる手前の状態——いわば”病気とはいえないけれど、元気でもない”ゾーンは、
「異常なし」に含まれてしまうのです。
「なんとなく不調」の多くは、ここにあります。
東洋医学の見方——お腹は「今の状態」を映す
一方、東洋医学は数値ではなく、今その人がどういう状態かを体全体から読みます。
その手がかりのひとつが、お腹です。
東洋医学では、お腹を診ることを **腹診(ふくしん)** といいます。
お腹は、五臓——肝・心・脾・肺・腎という「体の働きのまとまり」——の
バランスが映し出される場所と考えるからです。
たとえば、
– お腹が冷たい … 体を温める力(陽の気)が不足しているサイン
– みぞおちが張る … 気の巡りが滞っている(気滞)サイン
– 下腹がやわらかく力がない … 生命力の土台(腎)が弱っているサイン
ここでいう「気」とは、体を動かすエネルギーのようなもの。
それが足りない・巡らない状態を、お腹はやわらかさや温度で教えてくれます。
つまり東洋医学は、数値になる前のゆらぎを、体のサインとして拾うのです。
「異常なし」と「元気」のあいだ
大事なのは、どちらが正しいか、ではありません。
西洋医学は「病気かどうか」を、はっきり線引きしてくれます。
東洋医学は「今、どちらに傾いているか」を、グラデーションで見せてくれます。
役割が違うのです。
だから、「検査では異常なし、でも不調」という状態は、
東洋医学から見れば、ちゃんと理由のある状態であることが多い。
お腹の冷えや張りは、その理由が形になったものなのです。
自分の体を、自分で読めるように
お腹に手を当てて、温かいか、冷たいか。
張っているか、やわらかいか。
それだけでも、今日の自分の状態は、少し読み取れます。
大切なのは、「これが正解」という健康法を探すことではなく、
今の自分がどちらに傾いているかを感じ取り、それに合う養生を選べるようになること。
その最初の一歩が、お腹に触れてみることだと、私は思っています。
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