「夕方になると、足がパンパンになるんです」
「水分を控えているのに、むくみが取れなくて」
サロンで、こんなお話をよく聞きます。
むくみ=水の飲みすぎ、と思って
水分を減らしている方も多いのですが、
実はそれで、かえって巡りが悪くなっていることもあります。
今日は「むくみ」を、
西洋医学と東洋医学の両方から見てみます。
西洋医学の見方——「水分と血流」の問題
西洋医学では、むくみは主に
体の水分バランスと血流の問題として見ます。
たとえば、
- 長時間同じ姿勢で、血流が滞る
- 塩分のとりすぎで、水分をため込む
- 心臓・腎臓・甲状腺などの機能低下
こうした原因を、数値や検査で確かめていきます。
病気が隠れていないかを見極めるうえで、
とても大切な視点です。
そして、多くの場合
「検査では特に異常なし」と言われることもあります。
でも、本人としては足が重い、だるい、
夕方になるとつらい。
こうした
“数値には出にくいけれど、確かに感じている不調”
があるのです。
東洋医学の見方——「水が巡っていない」状態
東洋医学では、むくみを
水滞(すいたい) と見ることがあります。
文字通り、
水が滞っている状態です。
ここで大切なのは、
むくみは単に「水が多すぎる」という話ではない、
ということ。
東洋医学では、体の水は
ただそこにあるものではなく、
いくつもの臓の働きによって巡らされているもの
と考えます。
とくに関係が深いのが、
肺・脾・腎の働きです。
- 肺 … 水を全身へ巡らせ、下へ降ろす働き
- 脾 … 食べたもの・飲んだものを、体に使える形にして運ぶ働き
- 腎 … 体の水分をコントロールし、不要な水を排出する働き
たとえば、脾の働きが弱ると、
飲んだ水や食べたものをうまく体に使える形にできず、
余分な水がたまりやすくなります。
腎の働きが弱ると、
いらない水を外へ出す力が落ち、
下半身のむくみや冷えにつながることがあります。
そして肺は、
水の巡りを“上から整える”ような働きを持っています。
肺の働きが弱ると、
水がうまく全身に散らばらず、
下へ降りる流れも乱れやすくなります。
つまり、むくみは
「水を減らせばいい」という単純な話ではなく、
水を動かすチームのどこが弱っているのか
を見ていくことが大切なのです。
そして、どの臓の弱りが強いかによって、
セルフケアの仕方も少しずつ変わっていきます。
だからこそ、
「むくみに効く方法」をやみくもに探すのではなく、
自分のむくみがどこから来ているのかを見ていくことが大切です。
減らす」より「巡らせる」
むくみやすい方に、私がよくお伝えするのは、
「水を減らすより、巡らせることを考えてみましょう」
ということです。
たとえば、
- 冷たい飲み物より、常温か温かいものを選ぶ
- 湯船で体を温める
- 足首やふくらはぎを動かす
- お腹や腰まわりを冷やさない
- 深い呼吸で、胸まわりをゆるめる
どれも特別なことではありません。
でも、こうした小さな養生は、
肺・脾・腎——水を巡らせる働きを助けてくれます。
大切なのは、
「むくみに効く方法」をやみくもに探すことではなく、
自分のむくみが、どこの巡りから来ているのかを知ること。
その視点を持てると、
体との付き合い方が少し楽になります。
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