貧血じゃないのに、東洋医学では“血不足”と言われる理由

お客様にお体の状態をお伝えしているときに、こんなやり取りになることがあります。

「東洋医学の視点で見ると、今のお体は“血が不足しているサイン”が出ていますね。」

そうお伝えすると、

「でも、健康診断では貧血の数値は正常でした。」

と言われることがあります。

それは自然な反応だと思います。


なぜなら、私たちは普段、健康診断の数値や血液検査の結果をもとに、自分の体の状態を判断することに慣れているからです。

「貧血ではありません」と言われたら、血は足りているはず。
だから「血不足」と言われると、少し不思議に感じるかもしれません。

でも、ここで大切なのは、東洋医学でいう「血不足」と、西洋医学でいう「貧血」は、まったく同じものではないということです。

目次

東洋医学と西洋医学の違い

では改めて、東洋医学と西洋医学、何が違うのかを整理してみましょう。

西洋医学は、科学的根拠と実験に基づく医学。数値や検査で「正常か異常か」を判断します。

骨折、腫瘍があり、手術が必要な状態——こういうときは西洋医学の分野はとっても強いのです。

一方、東洋医学は2000年以上の経験と知恵の積み重ねから生まれた医学。

「正常か異常か」ではなく、「今この人がどういう状態にあるか」を読み取ります。
数値に出ない変化、体のサイン、生活の傾向——そういうものから状態を把握していく。
慢性の不調、予防、体質改善が得意な領域です。

どちらが正しい・優れているではなく、得意な領域が違う。見ている場所が違うんです。

西洋医学でいう「貧血」とは

西洋医学でいう貧血は、血液検査の数値をもとに判断されます。

たとえば、ヘモグロビンや赤血球などの数値を確認し、基準値と照らし合わせて「貧血かどうか」を見ていきます。

これはとてもわかりやすいですね。
実際に体の中で何が起きているのかを、数値として確認できるからです。

ただ数値にでないものは、正常であるというように、0か100でとらえてしまいやすくもあります。

東洋医学でいう「血不足」とは

一方、東洋医学でいう血不足は、血液検査の数値だけで判断するものではありません。

顔色、眠りの質、目の疲れ、爪や髪の状態、めまい、動悸、不安感、月経の状態など、体にあらわれているサインを総合して見ていきます。

たとえば、

・顔色が青白い、またはつやがない。
・目が疲れやすい。
・眠りが浅い。
・髪や爪が弱くなりやすい。
・ふらつきやめまいを感じることがある。
・動悸や不安感が出やすい。
・月経の量が少ない、または周期が乱れやすい。

こうしたサインが重なっているとき、東洋医学では「血が不足している状態」とみます。

ここでいう「血」は、単に血液そのものだけを指しているわけではありません。
東洋医学では、血は体をうるおし、栄養し、心や眠りにも関わるものとして考えます。

そのため、血不足は「血液検査で貧血かどうか」という話だけではなく、体や心に十分な栄養とうるおいが巡っているかどうかを見る視点でもあります。

数値だけではなく、サインに着目する思考を

身体というものは常に変わりゆくものです。

「数値が少し悪い」「病院で何も出してもらえなかった」

そのたびに不安になってしまうのは、知らず知らずのうちに「西洋医学の数値だけが体の真実」と思い込んでいるからかもしれません。

体のことを知る方法は、一つじゃない。

東洋医学の視点を持つと、数値に出ない自分のサインを読めるようになります。

腸セラピーも、その選択肢のひとつ。

「これが正解」ではなく、「今の自分に合う方法を自分で選べるようになる」ことが、本当の意味での健康への近道だと私は思っています。

こじおちか
日本腸セラピー協会副代表・漢方養生指導士
東京・東神田の女性専用腸セラピーサロン「Die Natur」オーナーセラピスト。日本腸セラピー協会副代表。自身の10年来の便秘を腸セラピーで克服した経験を持ち、延べ1,000人以上を施術。「新感覚の腸もみ」とのお声をいただく、優しく眠りへいざなう独自の腸セラピーと東洋医学×解剖学を使った全身へのアプローチを行う。「症状への対処より、不調が起きにくい身体づくり」をモットーに活動中。
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